弐条海月の とはずがたり

そこはかとなく書き綴るブログなるもの

» 2011-09-06の日記

「ショートショート」に学ぶ文章のコツ

Googleロゴが作家の星新一にちなんでいたことをきっかけにして、日記の無駄な言葉を省き文章を要約することで、できるだけ長文を減らしていこうと決意しました。「ショートショートの神様」にあやかるのです(笑)。そんなお話。

…と偉そうに書いてはみたものの、「ショートショート」と日記は文章の性質が大きくことなるものですね。日記の場合は言葉少なであればあるほど、そこに記したことが詩的な表現となり前後の繋がりが失われてしまいます。そもそも日記の場合、言葉と言葉の間にあるのは事実。それを想像力で補ってもらうという考え方は時に危険。読む人に意図しない解釈を与えてしまうことになりかねないからです。それを考えると、おいそれと短い文章を書き「どうだ、さぞかしこれで読みやすかろう」と手放しで喜ぶわけにもいかないのです(笑)。まぁ、そこが悩みどころではあるのだけれど…いずれにせよ、文章は短く簡潔に書くよう心がけ、せっかくWEB上で書いている日記なのだから原稿用紙に書く場合の制約にとらわれ過ぎず読みやすくなる工夫をしていこうと思っています。

あ、実際にすでに色々と試してはいるのですよ。例えば…日記を書き始めた当初は必ず段落の最初は一字下げるようにしておりましたが、今はそれはやっていません。また、難しい読みの漢字にはふりがなを入れるようにするとともに、時には読みやすさを求めて「漢字を開く(漢字を使わずひらがな書きすること)」こともあります。

ですが、まだまだ文章の表現が固く古くさいと言われることがありますね。ところが、これを直すのはなかなか難しい…。表現を平たく現代的に崩して書いていけばいくほど、書き手である私が私ではないような気持ちになってしまうのではないかという懸念がそこに存在しているからです。…というようなくどい言い回しがダメだということはわかっているのですが、なかなか難しい(笑)。


「ショートショートの神様」のGoogleロゴ…

本日9月6日のGoogleロゴは「ショートショートの神様」星新一にちなんだものでした。今回のGoogleのロゴは、SF作家らしく宇宙をモチーフとした背景に、星新一本人が書いた「ホシヅル」というキャラクターが配されておりますね。公式サイトの説明によるとエッセイの中で「鶴の進化した形である」と書かかれているそうですよ。そんな今日は星新一の誕生日であるとともに「ホシヅル記念日」でもあるのだとか。詳しくは星新一の公式サイト(http://www.hoshishinichi.com/)へ。

ショートショートとは400字詰め原稿用紙10数枚程度の短い小説のことです。私は星新一の作品のうち、特に代表作のひとつとされる『ボッコちゃん』には深い感銘を受けました。近未来、バーのマスターが客寄せに作った美人のアンドロイド「ボッコちゃん」と、「ボッコちゃん」に恋焦がれる盲目的な男性客の姿を描いた作品。シンプルな言葉ですべてを語っている、文章のお手本のような作品と思いました。

修飾語を省けるだけ省いても、読者の脳裏に色鮮やかに浮かぶ映像。描写の言葉が少なければ少ないほど、情景はむしろ読む人の都合の良い形で映像化される典型的な例でもあると言えましょう。

そう。ショートショートが素晴らしいのは、文章の量が少なくとも描き出す世界観が少なくなるのではなく、その世界観はむしろ読み手の想像力の数だけ並行世界(パラレル・ワールド)として存在しうるというところにあるのではないでしょうか。

そう言えば、以前NHKで放送された『星新一ショートショート』にてCGアニメ化されているそうですよ。他の誰かの解釈で映像化されたボッコちゃんがどんな現代にどんな映像なのか見てみたいものです。


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