「ショートショートの神様」のGoogleロゴ…
本日9月6日のGoogleロゴは「ショートショートの神様」星新一にちなんだものでした。今回のGoogleのロゴは、SF作家らしく宇宙をモチーフとした背景に、星新一本人が書いた「ホシヅル」というキャラクターが配されておりますね。公式サイトの説明によるとエッセイの中で「鶴の進化した形である」と書かかれているそうですよ。そんな今日は星新一の誕生日であるとともに「ホシヅル記念日」でもあるのだとか。詳しくは星新一の公式サイト(http://www.hoshishinichi.com/)へ。
ショートショートとは400字詰め原稿用紙10数枚程度の短い小説のことです。私は星新一の作品のうち、特に代表作のひとつとされる『ボッコちゃん』には深い感銘を受けました。近未来、バーのマスターが客寄せに作った美人のアンドロイド「ボッコちゃん」と、「ボッコちゃん」に恋焦がれる盲目的な男性客の姿を描いた作品。シンプルな言葉ですべてを語っている、文章のお手本のような作品と思いました。
修飾語を省けるだけ省いても、読者の脳裏に色鮮やかに浮かぶ映像。描写の言葉が少なければ少ないほど、情景はむしろ読む人の都合の良い形で映像化される典型的な例でもあると言えましょう。
そう。ショートショートが素晴らしいのは、文章の量が少なくとも描き出す世界観が少なくなるのではなく、その世界観はむしろ読み手の想像力の数だけ並行世界(パラレル・ワールド)として存在しうるというところにあるのではないでしょうか。
そう言えば、以前NHKで放送された『星新一ショートショート』にてCGアニメ化されているそうですよ。他の誰かの解釈で映像化されたボッコちゃんがどんな現代にどんな映像なのか見てみたいものです。
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