カラフトマスの遡上…

近所を流れる小川にカラフトマスが遡上している姿を見ました。この小川では毎年ぽつぽつとカラフトマスの姿を見ることができるのだけれど、大雨の影響で今年はかなりの数が遡上しているようす。先週末に知人から情報を得て三男と妻が見に行った時はかなりたくさんいたそうです。

私が見た時も20匹くらいが狭くて浅い川を賢明に泳いでおりました。遡上するこの時期、カラフトマスのオスは背が曲がって「セッパリ」と呼ばれます。ここまで泳いできてよほど体力を消耗しているのか、せり出した背びれが水面で力無く踊ります。その背びれはもちろんのこと、時折見える身体も傷だらけです。無事に産卵場所までたどり着けば良いのだけれど、カラフトマスの多くは途中で力尽きてしまうのでしょう。

もちろん捕獲することは禁じられておりますから、ただ見ているだけ。余りに過酷ではかないけれど、それ故に美しい。「ものの哀れ」を感じずにはいられない、秋を象徴する命の輝けるひとコマなのでした。