弐条海月の とはずがたり

そこはかとなく書き綴るブログなるもの

「Joli OS 1.2」を試す

かつてβテスターとして使ってみたこともあるUbuntuベースのOS「Jolicloud」。最近はどうなっているのかなーと思って久しぶりにJolicloudの公式サイトをのぞいてみると「Joli OS」と名を変え、バージョンが1.2に上がっておりました。何よりベースが「Ubuntu 10.04」ですので使い勝手も良いし、モバイル用途の非力なCPUを積んだマシンでも動作するらしいので、Atom搭載でメモリ2GBのネットブック「HP Mini 1000 VIVIENNE TAM Edition」でも十分な動作が期待できますね。気になったのでisoファイルをダウンロードしUSBメモリに入れて起動させてみました。そのお話。

Live USBメモリの作成時にいつも不思議に思うのが、Ubuntuにデフォルトで入っているスタートアップディスクの作成ツールの不具合。isoを選択してUSBメモリを作成しても起動できないことがしばしばあるんです。ただし、USBメモリをフォーマットするツールとしては優秀で、ディスク・ユーティリティではフォーマットできないUSBメモリも有無を言わさずまっさらにしてくれます(笑)。なので私はスタートアップディスクの作成ツールにてフォーマットだけ行い、USBメモリの作成には「Unetbootin」を使っております。

そうそう「Jolicloud」は、もともと「Ubuntu」のLTS(長期サポートバージョン)である「Ubuntu 10.04」をベースに、クラウドコンピューティングの概念とサービスを加えて登場したOSだったのですが、OSの根幹部分とクラウドサービス部分を分離、OSを「Joli OS」として、クラウドサービスを「Jolicloud Desktop」としてリリースしました。クラウドサービス「Jolicloud Desktop」は「FaceBook」のアカウントを利用してログインする仕組みになっているので、私は「Jolicloud」を通じて「FaceBook」のアカウントを作成したのを思い出します。

クラウドサービス「Jolicloud Desktop」は「Joli OS」のデスクトップ画面として利用されるためインターネット環境が必須となりますが、OSとクラウドを分離したことで、異なるデバイスでもブラウザ上で同一のデスクトップを使うことができます。「Flash」ではなく「HTML5」ベースなところも良いです。ただ、異なるデバイスのOSが「Joli OS」でなかったとしたら、ローカルアプリ(Joli OSひいてはUbuntuのアプリ)は動作しませんが、デスクトップに追加したWebアプリは動作しますので、デスクトップの統一はメリットがあると思います。

さて、作成した「Joli OS 1.2」のUSBメモリにてネットブックを起動します。以下は適当に撮ったスクリーンショットを貼っていきます。

先に触れていた通り、「ネットに繋げてくれ。話はそれからだ」的なメッセージが表示されております(笑)。

ログイン画面。「Joli OS」はFaceBookのアカウントをそのまま利用します。すでにFaceBookのアカウントを持っていればログインできますが、持っていなければ新規で作成する必要があります。ここで「めんどくせっ」と思うなら「Joli OS」の扉を開かないのも悪くない選択です(笑)。

デフォルトでは英語とフランス語にしか対応していないのだけれど、画面上部に「これは英語のページです。翻訳しますか?」日本語への翻訳を促すバーメッセージが表示されていると思います。これはずばり「Google翻訳」の機能。そんなところから、Joli OSのデスクトップがブラウザベースで動作しているということが分かるのではないでしょうか?いや分からないはずがない(笑)。

これがデスクトップ画面。言わずもがなブラウザベースなので色々と制約はあります。ただ、分かりやすく直感的な操作が可能な点が良いと思います。上部にメッセージが表示されているのが分かるでしょうか?これは「お前がゲストとしてJoli OSを使っているにすぎないのさ。お前がローカルで変更したものは保存されないぜ」って言うことですね。だから今すぐインストールしろというわけです(笑)。ここをクリックすればインストーラーが立ち上がります。

それと…デスクトップ右下にある半透明のアイコンをクリックすると、壁紙を変更できます。これでどのデバイスのブラウザで「Jolicloud Desktop」を表示しても同じ壁紙が表示されるはず。ちなみに、スクリーンショット内の竹の壁紙はすでに変更済みのものです。私の趣味です。

デスクトップ左上にある「緑の+ボタン」を押せばアプリが追加できます。Joli OS ネイティブアプリ(ローカル)とWebアプリ、カテゴリに分かれているので目的のアプリが探しやすいと思います。

私はスクリーンショットを撮ったあとで、いくつかのWebアプリを追加してみました。ちなみにスクリーンショットのpng画像を加工したくて、Adobeの「Photoshop Express」を導入したのだけれど、jpg画像にしか対応しておらず、代わりに入れた「Picnik」が良い感じでした。ちなみにお絵描きがしたければ「Sumo Paint」がオススメですよ。アイコンも秀逸ですし(笑)。

それと、「緑の+アイコン」の隣、「A」のアイコンはデスクトップです。その隣のアンテナのアイコンは、FaceBookとJoli OSのアカウントに関するものです。その隣のフォルダのアイコンはファイルブラウザ。その隣の歯車のアイコンはアカウントの設定に関連したもの。同じ列で右端にある電源アイコンは、ログオフやシャットダウンに関するものです。

ついでに説明しておくと、画面最上部の黒いバー上にある左上のJolicloudの青い雲のアイコンを押すと、デスクトップに戻ります。その右隣には現在立ち上がっているアプリケーションのアイコンが並び、中央部には現在開いているアプリのタイトルと閉じるボタンが表示されます。右側はUbuntuでもAndroidでもお馴染みの通知領域です。

最後のスクリーンショットは、ファイルブラウザのものです。このファイルブラウザはブラウザ上で動作するファイルブラウザです(笑)。ですので機能に一部制限がありますけれども、選択ファイルをローカルのファイルブラウザで表示し直すこともできます。

「Joli OS」をさっと使ってみた私なりの雑感。最近は家でiPad2を使うことが多かったので、ネットブックを使うとアプリケーションの起動、何らかのアクションに対する反応がいちいち遅くて「イラッ☆彡」とすることがあったのだけれど、それが少し緩和された気がします。つまりは快適に動くということ。ただし、クラウドコンピューティングが前提のOSなので、ネットに繋がっていなければ使い物になりません。起動すらできないので、ローカルでも良いから文章を入力しておこう…などといった使い方ができません。また、起動してデスクトップが表示されるまで(通常の起動シークエンス後にネットに接続してデスクトップを表示するわけですから)は時間がかかりますので、そこは認識しておく必要があります。

ローカルアプリのテキストエディタ(gedit)を立ち上げてみましたが…とにかく物理キーボードを備えるネットブックの文字入力のしやすさは「言わずもがな」ですね、快適快適。あ、でもこれは「Joli OS」とは無関係でしたね(笑)。また、USBに入れたLive版の「Joli OS」を動かして体験しているだけなので、いくらテキストエディタを立ち上げたところで日本語入力ができないのでした(爆)。まずはインストールして日本語環境で試してみる必要がありますねぇ。

Jolicloudの公式サイトはこちらです(http://www.jolicloud.com/)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

固定ページ

最近の投稿

カテゴリー





カレンダー

2011年12月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

過去の日記はこちら

キーワードで検索