弐条海月の とはずがたり

そこはかとなく書き綴るブログなるもの

Atomネットブックでは「Ubuntu10.04」が最適か?

私はCPUに「Atom」を採用しているネットブックVIVIANTamで「Ubuntu10.04」をメインOSとして使っております。理由は簡単。「Ubuntu10.04」がLTSという3年間の長期サポート版だからです。最新のバージョンに比べて軽量であることも理由ですね。「Ubuntu 10.10」「Ubuntu 11.04」「Ubuntu 11.10」も試しましたが、非力なネットブック上の動作を考えると、やはり単純に新しければ良し…とはいかないのが現状です。

とりわけ最近の「Ubuntu」はバージョンを重ねるたびにだんだんと重くなってきています。そして最新のデスクトップ環境として賛否両論のある「Unity」を採用しており、旧来のデスクトップ環境に慣れている人々の中ではこの「Unity」を不満として「脱Ubuntu」を図る動きもあるようです。

とは言え、やはり新しいものへの興味は尽きることがなく、安定性をとるか最新の感動を取るか…そんな選択を新しいバージョンのOSが出るたびに繰り返してしまう(笑)。思えば…今使っております「Ubuntu」、これは「10・04」としては何度目にインストールしたものだろう? わからないくらいインストールを繰り返してきたことは確かです(笑)。

では、今春にリリースされる次期バージョンの「Ubuntu 12.04」はどうでしょう。Atomネットブックでもサクサク動くのでしょうかね。私としては新しいLinuxディストリビューションが気になるので、以前使っていた「Linux Mint」の新バージョンである「Linux Mint 12」を入れてみようかなーなどと考えております。


「Ubuntu 12.04」に思うこと…

さて、今春にリリースされる次期「Ubuntu」の最新バージョン「Ubuntu 12.04」は、LTSと呼ばれる長期サポート版なのは周知の事実ですけれども、これまでのLTSであった「Ubuntu 8.04」「Ubuntu 10.04」がサポート期間3年だったのに対し、「Ubuntu 12.04」はサポート期間が5年に延長されるそうです。じっくり長く使えるOSになるということですから5年間のサポートというのは嬉しいですけれども、次期バージョンではアプリケーションのメニュー表示が現在のプルダウンによる選択式ではなく、キーボード入力によって候補から選択する方式に切り替わるようです。

これは「Unity」によってマウスあるいはタッチでのオペレーションへの偏重を避けるねらいがあるようで、将来的な音声認識によるオペレーションを意識した流れ…とも言われております。

しかし、Unityを日本語環境で使う際に私が問題だと考えている「アプリケーションの頭文字入力による選択で日本語が使えない」というのもありますから、日本語でのキーボード入力によるオペレーションがどれだけ使い物になるかははっきり言って疑問です。

日本語をはじめインプッド・メソッドを経由して文字入力を行う言語環境においては、従来のプルダウン式のメニュー選択のほうがずっと使いやすいのではないかと思うからです。


Ubuntuの翻訳ファイルに関すること

ここ数日、最もポピュラーなLinuxディストリビューションのひとつである「Ubuntu」をいじっております。私は英語の成績がすこぶる悪かった日本人ですから文法は理解できなくとも、簡単な英単語なら小学生のころからポチポチとプログラムを書いていたので分かります。とりわけ「Ubuntu」ならばターミナル(端末)を使ってのオペレーションが必要になることが多いですし、ホームディレクトリ内のフォルダが日本語だと不便ですし…ダイアログの説明文はともかくアプリケーション名やOSまたはアプリケーションのメニューなんかは英語のほうが使い勝手上もレイアウト上も便利だったりします。そこで、日本語の翻訳ファイルを編集して一部を英語化するという暴挙に出ました(笑)。日本語版の翻訳をされた方には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、私は自己満足のためにそれを始めたのですが…。

OSやアプリケーションのローカライズファイルは「/usr/share/locale-langpack」に収められております。その中で「ja/LC_MESSAGES」を探しますと…翻訳メッセージファイルは「.mo」がたくさん見つかります。その中で自分が目的とする翻訳ファイルを探し、編集すれば良いのです。

ですが…「.mo」はバイナリファイルのためそのままでは編集ができません。そこでバイナリ化する前の「.po」ファイルを入手する必要があります。

「.po」ファイルを入手する方法は2つあります。ひとつ目は「.po」ファイルは目的とするアプリケーションのソースを「apt-get source アプリ名」で取得すること。取得したファイルを展開すると、中に「.po」ファイルが入っておりますので、それを編集すれば良いのです。

もうひとつの方法は、「.mo」ファイルを「.po」ファイルに変換する、というもの。端末にて「.mo」から「.po」に変換するためのコマンド「msgunfmt ○○○.mo -o ○○○.po」を入力します。実はこちらのほうが簡単ですね(笑)。ただ、私の環境ではコマンド「msgunfmt」がインストールされていませんでした。その場合は端末で「sudo apt-get install gettext」と入力することでインストールできます。インストール後に「msgunfmt」コマンドが使えるようになるので大丈夫です。

上記のいずれの方法でも入手した「.po」ファイルはテキストエディタで編集できます。編集後は、端末にてコマンド「msgfmt -o ○○○.mo ○○○.po」を入力し「.po」ファイルを「.mo」ファイルに変換します。できあがった「.mo」ファイルをディレクトリ「/usr/share/locale-langpack/ja/LC_MESSAGES」内に戻せば良いのです。

順番が後先になりますが、もちろんファイルのバックアップを取ってから作業しましょうね。くれぐれも自己責任で。


「Joli OS 1.2」をインストール

クラウドコンピューティングに特化した、UbuntuベースのLinux OS「Joli OS 1.2」を手持ちのネットブック「HP Mini 1000 VIVIENNE TAM」で体験してみたのだけれど、Live USBでは分かり得ない部分もあるので、実際にインストールしてみることにしました。気軽にOSを入れたり消したりするならば、MacBook Proに入れてある仮想マシンでのエミュレーター環境「VirtualBox」を使えば良いのだけれど…そんなの気にしない(笑)。まずはやってみるのです。

ネットブック「HP Mini 1000 VIVIENNE TAM」のHDは60GB。現在のところその中身はスワップ領域を確保した後にほぼ4等分してありまして、メイン使いの「Ubuntu 10.04.3」に、テスト環境の「Linux Mint 11」と「Xubuntu 11.04」を入れてあります。このうち「Xubuntu 11.04」は、軽量な自分用Linuxディストリビューションの制作のベースにと思っているのですが、Ubuntuに比べると軽量ゆえに使いにくさがあるのと、自分用Linuxディストリビューション…いわゆる「俺Linux」制作の計画が現在ほぼ頓挫しておりますので、この領域を削除して「Joli OS 1.2」のテスト環境にすることに決めました。ただ、15GBも割り当てることもないと思いパーティションを10GBに縮小。フリースペースとなった残り5GBは、そのうちどこかにくっつけて活用するつもりです(笑)。

そうそう。書き忘れていたのですが、「Joli OS」はWindowsの環境をそのままに、パーティションを分割することなくインストールすることも可能です。だから気軽に試してみるのも良いかもしれませんね。私はWindowsが動くマシンがないのでその選択肢を選ぶことはできませんけれども。

さて「Joli OS 1.2」のインストーラーはUbuntuのそれと見た目は同じなので簡単。インストールのオプションでブートローダー「GRUB」を入れないようにしてみました。既存のGRUBで立ち上げるためです。ただ、そのままではメイン環境の「Ubuntu 10.04.3」の領域にある「GRUB」は「Joli OS」をことを知らないので、GRUBのアップデートを行いました。ところが、無事に「Joli OS 1.2」を認識させたのだけれど起動時にエラーが出てしまい、うまくいきませんでした。

そこで、次に「Joli OS」のインストール時に「GRUB」をHDDの先頭に入れる方法に切り替えました。この方法を選択すると、「GURB」の設定ファイルなどが「Joli OS 1.2」の領域に作成されます。今後「Joli OS」がメイン環境になるのなら、それでも良いのだけれど、後で「Ubuntu 10.04.3」上で「GRUB」を入れ直さねばならなくなるかもしれません。まぁそんなことになれば、次は「GRUB」ではないブートローダーを入れてみようと思っているので、それも良い機会かもしれません。

話を戻して…。インストール時のオプションで「GRUB」を入れるようにしインストールを終えたことろ、今度は無事に起動しました。設定などはまた後日にでも。


「Joli OS 1.2」を試す

かつてβテスターとして使ってみたこともあるUbuntuベースのOS「Jolicloud」。最近はどうなっているのかなーと思って久しぶりにJolicloudの公式サイトをのぞいてみると「Joli OS」と名を変え、バージョンが1.2に上がっておりました。何よりベースが「Ubuntu 10.04」ですので使い勝手も良いし、モバイル用途の非力なCPUを積んだマシンでも動作するらしいので、Atom搭載でメモリ2GBのネットブック「HP Mini 1000 VIVIENNE TAM Edition」でも十分な動作が期待できますね。気になったのでisoファイルをダウンロードしUSBメモリに入れて起動させてみました。そのお話。

Live USBメモリの作成時にいつも不思議に思うのが、Ubuntuにデフォルトで入っているスタートアップディスクの作成ツールの不具合。isoを選択してUSBメモリを作成しても起動できないことがしばしばあるんです。ただし、USBメモリをフォーマットするツールとしては優秀で、ディスク・ユーティリティではフォーマットできないUSBメモリも有無を言わさずまっさらにしてくれます(笑)。なので私はスタートアップディスクの作成ツールにてフォーマットだけ行い、USBメモリの作成には「Unetbootin」を使っております。

そうそう「Jolicloud」は、もともと「Ubuntu」のLTS(長期サポートバージョン)である「Ubuntu 10.04」をベースに、クラウドコンピューティングの概念とサービスを加えて登場したOSだったのですが、OSの根幹部分とクラウドサービス部分を分離、OSを「Joli OS」として、クラウドサービスを「Jolicloud Desktop」としてリリースしました。クラウドサービス「Jolicloud Desktop」は「FaceBook」のアカウントを利用してログインする仕組みになっているので、私は「Jolicloud」を通じて「FaceBook」のアカウントを作成したのを思い出します。

クラウドサービス「Jolicloud Desktop」は「Joli OS」のデスクトップ画面として利用されるためインターネット環境が必須となりますが、OSとクラウドを分離したことで、異なるデバイスでもブラウザ上で同一のデスクトップを使うことができます。「Flash」ではなく「HTML5」ベースなところも良いです。ただ、異なるデバイスのOSが「Joli OS」でなかったとしたら、ローカルアプリ(Joli OSひいてはUbuntuのアプリ)は動作しませんが、デスクトップに追加したWebアプリは動作しますので、デスクトップの統一はメリットがあると思います。

さて、作成した「Joli OS 1.2」のUSBメモリにてネットブックを起動します。以下は適当に撮ったスクリーンショットを貼っていきます。

先に触れていた通り、「ネットに繋げてくれ。話はそれからだ」的なメッセージが表示されております(笑)。

ログイン画面。「Joli OS」はFaceBookのアカウントをそのまま利用します。すでにFaceBookのアカウントを持っていればログインできますが、持っていなければ新規で作成する必要があります。ここで「めんどくせっ」と思うなら「Joli OS」の扉を開かないのも悪くない選択です(笑)。

デフォルトでは英語とフランス語にしか対応していないのだけれど、画面上部に「これは英語のページです。翻訳しますか?」日本語への翻訳を促すバーメッセージが表示されていると思います。これはずばり「Google翻訳」の機能。そんなところから、Joli OSのデスクトップがブラウザベースで動作しているということが分かるのではないでしょうか?いや分からないはずがない(笑)。

これがデスクトップ画面。言わずもがなブラウザベースなので色々と制約はあります。ただ、分かりやすく直感的な操作が可能な点が良いと思います。上部にメッセージが表示されているのが分かるでしょうか?これは「お前がゲストとしてJoli OSを使っているにすぎないのさ。お前がローカルで変更したものは保存されないぜ」って言うことですね。だから今すぐインストールしろというわけです(笑)。ここをクリックすればインストーラーが立ち上がります。

それと…デスクトップ右下にある半透明のアイコンをクリックすると、壁紙を変更できます。これでどのデバイスのブラウザで「Jolicloud Desktop」を表示しても同じ壁紙が表示されるはず。ちなみに、スクリーンショット内の竹の壁紙はすでに変更済みのものです。私の趣味です。

デスクトップ左上にある「緑の+ボタン」を押せばアプリが追加できます。Joli OS ネイティブアプリ(ローカル)とWebアプリ、カテゴリに分かれているので目的のアプリが探しやすいと思います。

私はスクリーンショットを撮ったあとで、いくつかのWebアプリを追加してみました。ちなみにスクリーンショットのpng画像を加工したくて、Adobeの「Photoshop Express」を導入したのだけれど、jpg画像にしか対応しておらず、代わりに入れた「Picnik」が良い感じでした。ちなみにお絵描きがしたければ「Sumo Paint」がオススメですよ。アイコンも秀逸ですし(笑)。

それと、「緑の+アイコン」の隣、「A」のアイコンはデスクトップです。その隣のアンテナのアイコンは、FaceBookとJoli OSのアカウントに関するものです。その隣のフォルダのアイコンはファイルブラウザ。その隣の歯車のアイコンはアカウントの設定に関連したもの。同じ列で右端にある電源アイコンは、ログオフやシャットダウンに関するものです。

ついでに説明しておくと、画面最上部の黒いバー上にある左上のJolicloudの青い雲のアイコンを押すと、デスクトップに戻ります。その右隣には現在立ち上がっているアプリケーションのアイコンが並び、中央部には現在開いているアプリのタイトルと閉じるボタンが表示されます。右側はUbuntuでもAndroidでもお馴染みの通知領域です。

最後のスクリーンショットは、ファイルブラウザのものです。このファイルブラウザはブラウザ上で動作するファイルブラウザです(笑)。ですので機能に一部制限がありますけれども、選択ファイルをローカルのファイルブラウザで表示し直すこともできます。

「Joli OS」をさっと使ってみた私なりの雑感。最近は家でiPad2を使うことが多かったので、ネットブックを使うとアプリケーションの起動、何らかのアクションに対する反応がいちいち遅くて「イラッ☆彡」とすることがあったのだけれど、それが少し緩和された気がします。つまりは快適に動くということ。ただし、クラウドコンピューティングが前提のOSなので、ネットに繋がっていなければ使い物になりません。起動すらできないので、ローカルでも良いから文章を入力しておこう…などといった使い方ができません。また、起動してデスクトップが表示されるまで(通常の起動シークエンス後にネットに接続してデスクトップを表示するわけですから)は時間がかかりますので、そこは認識しておく必要があります。

ローカルアプリのテキストエディタ(gedit)を立ち上げてみましたが…とにかく物理キーボードを備えるネットブックの文字入力のしやすさは「言わずもがな」ですね、快適快適。あ、でもこれは「Joli OS」とは無関係でしたね(笑)。また、USBに入れたLive版の「Joli OS」を動かして体験しているだけなので、いくらテキストエディタを立ち上げたところで日本語入力ができないのでした(爆)。まずはインストールして日本語環境で試してみる必要がありますねぇ。

Jolicloudの公式サイトはこちらです(http://www.jolicloud.com/)


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