ギャンつくって
最近、ガンプラ制作の時間が取れないんですよね。三男には「おとうさん、ギャンつくって」「おとうさん、きょうギャンつくれる?」と毎日のように言われているのですが…。「ごめんね。おとうさんちょっと忙しくて…もう少ししたらね」と言っているのですが、残念そうに「うん、わかった。でもたのしみにしてたんだ」って言うのが心苦しかったんです。
「可哀想だからサッと作ってあげなさいよ」と妻は言うのですが、ギャンですよ、ギャン。アニメ本編ではたった1話(第37話)でしか活躍?しなかった機体ですが、私のギャンへの思い入れは、それはもう凄いものがありますよ。サクッと作る訳にはいかないのですよ。
主力量産機を巡る争いでゲルググに負けたとされる試作MSとされるギャン。マ・クベが乗ったのみで、アニメではたった1話で華々しく登場し奇策を用いてアムロのガンダムを苦しめるも最後はビームサーベルによって十文字に切られ華々しく散っていったギャン。映画では登場をカットされた不遇の機体でもあります。
西洋の甲冑のような出で立ちに、ビールサーベルを用い近接戦闘に特化した機体は武士道精神を感じさせます。マ・クベが乗ったことでセコイ戦い方をする機体との印象があるかもしれないですが、シャアがギャンに乗っていたならばその扱いは大きく変わっていたと私は思うのです。
騎士道精神に通ずる機体である証は外観だけではなくシールドにも見てとれます。本来ならば敵の攻撃を防ぐためのシールドに、ハイドボンブという機雷と射程距離の短いニードルミサイル(アニメではガンダムのシールドを破壊しました)を装備しているからです。防御に使えない装備を持っている以上、ギャンにできるのは攻撃あるのみ。潔さの鏡のような機体であると私は思うのです。ただ…搭乗者に恵まれなかった?だけなのです。
こう書くと語弊があるかもしれないので書き添えておきますが、壺をこよなく愛したマ・クベは同様に美しいものを収集する傾向があったのではないかと思われます。諸説あって定説がないのですが、ゲルググとの量産機争いに敗れたギャンの姿を気に入り、「これはいいものだ」とばかりに自分の期待としたのではないかと思えてならないのです(爆)。
…ギャンの話題だけに熱く語りすぎました。三男は以前私が時間をかけて作ったギャンを簡単にも遊びながら破壊してしまった前科(実績?)があるのです。だから壊されるのはあっと言う間だとしても、ゆっくりと作る過程を楽しみたいという私の想いが、牛歩戦術を取らせているのかもしれません。
また、次男に頼めばすぐに作ってくれるのですが、ギャンはやはり私が作りたい(笑)。三男も手伝いたがるので、次男に任せておくのは三男がプラモデル製作の道具をイタズラしそうなのでちょっと心配なのです。
つい先日の話ですが…三男と一緒にお風呂に入っていると、三男がひとこと「4さいになったら、おとうさんになる」。さらに聞けば「おとうさんになったら、ギャンつくる」とのこと。なんと可愛らしいことでしょう(喜)。ここは、やはり私がギャンを作る時間を作らねばならないのです(笑)。