弐条海月の とはずがたり

そこはかとなく書き綴るブログなるもの

» 2011-01-20の日記

「夏のあらし!」観ました

 先週から今週にかけて、小林尽さん作の漫画を原作とした2009年放送のTVアニメ「夏のあらし!」の第1期、同2期の合わせて26話を観ました。「夏のあらし!」は、現在および過去の横浜に存在する喫茶店「方舟」を基点にした作品で、現代に生きる少年・はじめちゃんこと八坂一と、太平洋戦争中の昭和20年に横浜大空襲の被害にあった幽霊の少女・あらしさんこと嵐山小夜子が出会い、過去と現在を行き来しながら仲間達とともにひと夏を過ごす物語。昔ならではの言葉遣いや時代背景などが好きな自分としては大いに楽しめた作品でした。

 Wikipediaによると…

夏休みを利用して横浜の祖父の家に泊まりに来た 八坂一 。彼はたまたま涼みに入った喫茶店の従業員・ 嵐山小夜子 に一目惚れをしてしまう。とあるきっかけで小夜子が一に触れた瞬間、2人の間に雷のような衝撃が走る。あらしは「通じた!」と声を漏らすと、驚いた一を外へ連れ出す。そのまま2人で裏山を駆け抜けると、目の前には現代の日本だとは思えない風景が広がっていた……。

 というあらすじです。本作品における幽霊の特徴のひとつにタイムトリップがあります。「通じる」と表人される特定の人物と意識的に手を繋ぐことでタイムトリップが可能になるというもの。この能力を使ってあらしさんとはじめちゃんは人命救助をするのです。

 また、昭和の歌謡曲が効果的に使われているのも特徴かもしれませんね。TV各話のサブタイトルが「少女A」「恋におちて」「異邦人」懐メロのタイトルとなっておりました。さらに劇中では喫茶店が舞台という設定も手伝ってか店内で流れるBGMまで懐メロという設定。それらは登場人物の声を演じる声優さん達が歌っているもので、特に喫茶店「方舟」のマスター役、生天目仁美さんが歌う「みずいろの雨」が印象的でした。それと…昭和の歌謡曲ではありませんが、ファンクバンド「面影ラッキーホール」による第1期のOP曲「あたしだけにかけて」が際立っていましたね、色々な意味で(笑)。

 アニメ制作はシャフトが手がけているだけに、子ネタが豊富だったのも印象的です。例を挙げるならば…同じシャフト作品で新房昭之監督つながりと思われる「荒川アンダー ザ ブリッジ」で杉田智和さんが演じたキャラクター「星」が、「夏のあらし!」の中に登場する喫茶店「方舟」の客としてチラッと写っていたりなど、実に芸が細かいんです。で、その杉田さんが良い味を出しておりまして、喫茶店「方舟」のお客としてシャア、アムロっぽい人物(笑)の台詞を喋ったり、何人ものキャラクターの声を当てています。その他にもいろいろなオマージュが見受けられるので、80年代の歌謡曲もしくはアニメに詳しい人なら楽しめる作品と思います。

 とにかく、何気ないひとコマにクスッと笑える場面があったりしますので「夏のあらし!」は目を離せないアニメでした。原作の漫画では単行本が全8巻すでに発売されているので、読んでみたいと思います。


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