弐条海月の とはずがたり

そこはかとなく書き綴るブログなるもの

「Mac App Store」に思うこと

 Appleが7日にオープンさせた「Mac App Store」。有料・無料のアプリケーションを1000本以上揃えた「Mac App Store」におけるアプリケーションのダウンロード数が初日に100万本を超えたという発表がAppleからありましたね。例えば、「Ubuntu」にアプリケーションを自由に選択・インストールできる「Ubuntuソフトウェアセンター」があるように、Macには「Mac App Store」がある。そうした状況は喜ぶべきことなのですが、Appleの場合ですと、どうしてもその先に懸念材料があると言わざるを得ません。そう…「Mac App Store」の登場によって私が抱く懸念とは…。

 「Mac App Store」は大変素晴らしいものでありますが、悪い点もあると私は思うんです。それはAppleお得意の囲い込み商法(笑)。これによって、いつかは「Mac App Store」に登録していないアプリケーションはインストールすることができなくなるのではないかと思うんです。

 ただ、現状ではパッケージ販売されているアプリケーションもありますから、パッケージ販売のないiOSとすぐに同じようになるということではないでしょうね。しばらくは自社および信頼のおけるメーカー(Adobeとかね)のアプリケーションであればパッケージからのインストールを許す方向で、いずれはMacにおいてはアプリケーションのパッケージ販売がなくなっていくでしょうね。確かに製品の物理的コストや流通コストを省くという意味ではそれが自然の流れであると思いますけどね。

 そして現在、ネット上でダウンロードしインストールすることのできる数多のMac用フリーウェアあるいはシェアウェアは、今後「Mac App Store」に登録しなければならなくなるのではないかと思います。これについては登録した方が自分が開発したアプリに注目してもらいやすくなりますから、大いにメリットはあることでしょう。ですが、iOSのアプリ開発者と同じように、フリーのアプリ開発者からも年間ライセンスのような形でお金を取る仕組みになるでしょうね。開発ツールは無料ですが、開発したアプリを「Mac App Store」にて公開するのは有料になるということですね。

 そして、そうした状況に満足できず自由を求める有志によって、Macを脱獄させるためのツールが開発される…。まさにiOSと同じ道をまっしぐら…になるのではないかという懸念があります。

 そしてその先にあるものは?私には分かりませんけれども、数年後にiOSとAndroidのシェア争いがどうなっているかで、ジョブズの復活とiMac、iPod、iPhoneによって復権の兆しが見えたMacのその先を想像することができるのではないでしょうか。

 いずれにしましても、デベロッパもユーザもがんじがらにするAppleお得意の手法によって、現状ではただでさえ少ないMac用アプリの開発者が減らないことを祈るばかりです。とにかく、私はApple信者であるからこそ、Appleの行く末が心配なのですよ。いつまでもApple信者でいたいので(笑)、方向だけは見誤らぬようお願いしたいですね。


“「Mac App Store」に思うこと” への7件のフィードバック

  1. yutakarlson より:

    『Mac App Store』に早くも海賊行為の懸念―【私の論評】これからのアプリ提供はこの方式が定番となる!!

    ブログ名:「Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理」

    こんにちは。「Mac App Store」オープンしたばかりですが、早くも100万ものダウンロードがあったとか、海賊行為の懸念などが公表されたりしています。また、日本ではまだ正式に公開されていないので、ほとんど話題にのぼりませんが、先月の8日より、Chrome Web Storeがオープンして、ここでも、Appなどの販売を開始しています。これからの、App提供はこのような方式が定番になるものと思います。さて、私のブログではこうしたAppの提供方式の利点と、欠点についても掲載しました。詳細は是非私のブログを御覧になってください。

  2. xenobia より:

    弐条さん、イヤ驚きました!

    アナタがそんな程度の低い勘違いをされているとは!!!!!!!!!

    とても ” 信者 ” とはお呼び出来ません!!!!!!!!!

    勘違いというヨリ、殆んど何も理解されて無いのではないでしょうか!?

    >現在、ネット上でダウンロードしインストールすることのできる数多のMac用フリーウェアあるいはシェアウェアは、今後「Mac App Store」に登録しなければならなくなるのではないかと思います。

    >iOSのアプリ開発者と同じように、フリーのアプリ開発者からも年間ライセンスのような形でお金を取る仕組みになるでしょうね。開発ツールは無料ですが、開発したアプリを「Mac App Store」にて公開するのは有料になるということですね。

    コレらは、ハッキリ申し上げて全て 『妄言』 です!!!!!!!!!

    Apple は、一度だって i-OS のアプリの開発者に App Store への強制加入を義務付けたコトはありません!

    現在、i-OS の App Store には、既に何と30万点以上、更に i-Pad だけに最適化されたアプリだけでも5万点以上が登録されているのですヨ!

    そして、コノ Apple の i-OS の App Store のコトをビジネスの世界では、

    『 現代の、21世紀の、”ゴールドラッシュ”! 』

    と呼んでいるのです。

    何故、そう呼ぶのか!?

    つまり、コレまでの大手のソフト・ウェア開発業者とソレらの入りと出を牛耳る流通業者によって ” ガンジガラメ ” に支配されたソフト流通の仕組みの中では、絶対に生まれなかったであろう、ソシテ仮に生まれたとしても、絶対に日の目を見なかったであろうソフトやアプリがそれこそ殆んどアマチュア同然の素人やセミ・プロに近い人々から次々に生まれ、 App Store という同じ土俵の中で、堂々と大手の開発業者のアプリと勝負するコトが可能に為り、その中には一晩で万を超えるダウンロードを獲得する様な超人気アプリも生まれて( 社会現象にスラ為ってる Angry Birds ってアプリ知ってますか!?)要するに ” 現代の金鉱 ” を掘り当てた半ば素人やセミ・プロ集団が次々と出現してるからなんです!!!!!!!!!

    つまり、コレまでの MicroSoft を頂点にして大手のソフト開発業者と流通・販売業者によって、硬直化した流通・販売体系が App Store の出現によって突き崩された訳です!!!!!!!!!

    その象徴的な現象が、App Store 出現以前では考えられなかった、アプリの低価格化で、i-OS の30万以上もあるアプリの有料アプリの5割以上は、300円以下なんですヨ!

    ソノ中でも大部分を占めるのは、100円台です。先程 紹介した Angry Birds も115円(無料版も有り)です。

    しかし、コンナ安価なアプリでも世界で人気を博し、一月に数十万ダウンロードでも達成すれば、年間では億万長者に為れるし、現にソウイウ個人・中小業者が App Store 経由で続々誕生してる訳で、コレ迄 こんな面白いアプリ開発したんだケドな、トテモ大手が大金を投入して広告・宣伝する様なヤリ方でアプリを売り込むコトなんて出来ないナ、そう言ってた個人や中小零細開発業者にとっても、また私達 一般の消費者にとっても、コレまで市販のアプリと言ったら、数千円から万札の大枚を支払うのが当たり前ミタイなハイパー・インフレ・アプリでは無く、自動販売機の缶ジュース程度の金で気軽に未知の有用アプリやゲームが試せるなんて、ナンカ これ以上 双方にとって文句ありますカネ??????????

    あなたが、吐いている様な懸念や Apple に対する謂われ無き中傷と言うのは、真にコレ迄 流通体系を牛耳って来た側の論理であり硬直化したソノ中でヌクヌクと途方も無い高価格維持によるマージンを貪って来た ” 既得権益業者 ” の畏れと不安から生じる 「 タワ言 』 に過ぎません!

    現在 アプリの開発業者の中で Apple の App Store のシステムについて文句を言ってる ” マトモな業者 ” はイマセン!!!!!!!!!

    皆、このシステムの事を賞賛しています。

    あなたが望むなら、私は幾らでも彼等の Apple の App Store に対して述べている感想の例を引用するコトが出来ます!

    審査が厳しすぎると文句を言ってるのは、

    1. 審査なんてマルデ無い為に Mal Ware と Spy Ware の巣窟と化してしまった アンドロイドの App Store の様に、Apple の App Store の中に何とか Mal Ware や Spy Ware を潜り込ませようと画策している悪党共

    2. 世の中の先が全く見えナイ為に、今だに後 数年で消え行く運命にある Adobe の Flash に固執している能無しデヴェロッパーか

    3. ポルノ・コンテンツ又は暴力満載コンテンツで締め出しを喰らってるイカガワ業者ぐらいのモノです!!!!!!!

    ソレとアナタが完全な誤解をしてらっしゃるのは、i-OS のアプリを配布するルートと言うのは、何も App Store ダケじゃナイんですヨ!!!!!!

    Web アプリという方法があって、ソコには何千というヤハリ有用なアプリが幾つも存在しています。

    今 App Store 内で配布されているアプリの中にも先ず最初に Web アプリの形で世に送り出し反応を見て改めて App Store に申請され承諾されたアプリも多いといった事情をアナタはマルデご存知ないミタイですネ!

    ソレとアナタは Apple がむりょしているでしか機能してなかったソフト・アプリの流通の仕組み、世界中に存在する世界の今では何と 『 数億 』 を超える i-OS ユーザーに向けて

  3. xenobia より:

    ソレとアナタは Apple が無料でアプリを配布している開発者からもカネをむしりとるミタイな書き方をされていますが、Apple の Developer 登録費用が幾らなのか知っててソンナ事を言っていらっしゃるんですか!?

    タカダカ、1万円かそこらなんですケド!!!!!!!!!!!

    年間にデスね、ハイ!

    ハッキリ言って飲み会2回分ぐらい、イヤ人によっては1回分ぐらいデスよね!!!!!!!!!!

    ですから、アマリ大仰に Apple が搾取云々みたいな表現は使わないで頂きたい!

    しかも、ソレさへも払うのがイヤだったり、審査も受けたくないんだったら先程言った様に Web アプリの形で世に問えばイイんデスよ!!!!!!!!!!

    お判りに為りましたでしょうか!?

    Apple 程 開発者(特に中小・零細や個人の)にも一般ユーザー・消費者にも優しい企業はありません、コレは断言出来ます!!!!!!!!!!!

    現在マイクロソフトは大急ぎで Apple の App Store を見倣ったシステムを構築しようと必死なんですが、ソノ中で最大の障壁となっているのが、既得権益業者からの強烈な反発を抑えられるかドウカという事です。コノ事をみてもドチラの企業が私達の方を向いているのかは一目瞭然です!

    今日はコレぐらいにして何時か、 Google が表面ではオープンで開かれたシステムを謳いながら、実は全くの正反対のイカサマ企業だって事をお話ししたいと思います。

  4. LIFE より:

    > xenobiaさん
    人の敷地でこんなこと書くのもなんですが…「で?」イチ個人の戯言に熱く反論しすぎです、見苦しいですよ。
    ここまで演説するならせめて正しく書いて下さい「 i-OS」じゃなく「iOS」ネ。
    それとちゃんと行間を読んでますか?感情論で動向言ってると哀れですよ。www

    あ、あとネ

    「Apple 程 開発者(特に中小・零細や個人の)にも一般ユーザー・消費者にも優しい企業はありません、コレは断言出来ます!」

    そうでもないですよ、これは断言できます。「Apple 程」てっことは最上級ですよね?それはないです、ハイ。間口が広いのは確かですけどね。

    > 弐条さん
    他人の敷地で大変申し訳ありません。
    思わず面白くなっていらぬ書き込みをしました、お許しください。

  5. 弐条 海月 より:

    > xenobiaさん
     コメントいただきありがとうございます。
     「App Store」の話にとどめおけば良かったものをそこからiOSをからめ発展させたことで本当に書きたかったことをまとめきれなかった責は確かに私にあると思いますが、この記事は貴方がおっしゃる通り私の「妄言」であり「私見」にしか過ぎないということをまずは申し上げたいと思います。

     また、文章を逐一引用しながら返答する時間が私にはないため長文でのコメントをいただきながら誠に失礼とは思いますが、xenobiaさんが私などが及びも付かぬほど崇高なApple信者であることに敬意を表しつつ、返信のつもりで書いてみようと思います。

     これまでのソフトウェアの流通とは異なる新しいビジネルモデルとしてのiOSアプリ用「App Store」およびMac用「Mac App Store」については貴方もおっしゃっている通り素晴らしい新時代のアプリ流通の仕組みだと思いますし、私自身もその流れに乗り頭の中にあるアイデアを形にしたいものだと考えているくらいです。

     ですが私が懸念しているのはビジネスの話ではなく個人開発者、特にこれからを担う若年層の開発者に対するAppleの姿勢です。MacおよびiOSのアプリは現状、誰でも自由に開発することはできますね。やる気があり知識を得ることができれば例えそれが子どもであっても。

     ですが、自由に発表することができないのはライセンス料が必要なことからも明らかです。フリーのアプリ開発者でも有料のアプリ開発者でも、もっと言えば115円のアプリでも数千円のアプリでも「App Store」への登録料が変わらないのはなぜなのでしょうか? ゼロから勉強して苦心して仕上げたたったひとつのフリーアプリも、すでに知識のある開発者が有料アプリを量産しても、年間のライセンス料が変わらないのは正しいことなのでしょうか?

     私は登録料の値段に不満を言っているわけではないのです。アプリ単位でそれもアプリの価格に応じたライセンス料にすることができないのだろうかと思っているのであり、個人と法人の区別があるだけであとは一律という現在のライセンス料金設定そのものに疑念を持っているのです。

     それと、Webアプリは今回の記事とは何の関係もありません。その存在は知っておりますが、あれはiOS搭載端末でも動作するというものであり「i-OS のアプリ」ではないので。

     もともと私が書きたかった趣旨とは違う内容の返答になっていることは遺憾ですが、フリーのMac用アプリ開発者を取り巻く環境がこの先どうなっていくのかが心配でならないことだけは確かです。

  6. 弐条 海月 より:

    > LIFEさん
     コメントありがとうございます。
     
     最近、iPod Touchを購入したばかりで、来月には新しいMacの購入も考えているという、いわゆる「Apple信者」である貴方も、両目を開けてAppleを見つめ、冷静に評価していることに改めて安堵しました。

     思えばこの度、私自身が「Apple信者」失格の烙印を、おそらくAppleの関係者の方ではない同じ「Apple信者」の方に押されることがあろうとは想像もしておりませんでした。私はApple社の製品にかける想い、プロダクトデザイン、機能などを考慮してこれまでApple製品を選び購入してきただけですし、もともと「信者」という表現そのものは公式に認定されたものでもなく、あくまで自称によるものでしかないということを踏まえつつ、それがあまり好きではない言葉ながらただなんとなく名乗っていただけだったのですけれども。

     これまでは存じ上げませんでしたが、真のApple信者は好きな相手(Apple)であれば負の部分には片目をつぶり、やることなすこと全てに諸手を上げて賞賛せねばならないものなのでしょうか? この度はっきりと分かったことは、私はApple社は好きですがそんな「恋は盲目」的な感情でAppleという会社をApple製品をAppleのその他諸々を見てきたわけではなかったということです。それが「信者」失格の証ということなのであれば、私はやはりApple信者ではないのでしょうね。

  7. 弐条 海月 より:

    > yutakarlson さん
     コメントありがとうございます。
     コメント承認が遅れましたことお詫びいたします。
     後ほど、ブログのほうを拝見させていただきますね。

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