Ajax IME
Webベースの日本語入力サービス「Ajax IME」というものを見つけましたので、試してみました。これは色々と…凄いですね。日本語が使えない海外のPCからでも、ブラウザさえあれば日本語入力ができるという仕組みです。大いなる可能性を感じさせるものでしたよ。
「Ajax IME:Web-based Japanese Input Method」は上に書きました通り、ブラウザ意外に特別なソフトを必要とせず、日本語が使えない状態でも日本語入力ができるという画期的なシステムです。開発者の方のサイトで、手持ちの日本語入力環境をオフにして動作を確認することができます。ここで日本語を入力してから、メールにコピペして送信とか…そういう使い方をするのでしょうね。海外に行ったこともない私にとっては、使い道がないような気がそこはかとなくするのですが、それは置いておいて(笑)。とにかく、WEB上で動作する日本語入力環境というだけで心踊るものがあります。
開発者の方のサイトには「Firefox、IExplorer, Safari3, Chrome で動作確認をしています。Opera では動作しません。」とありました。私はWindowsのFirefox2、IE6でも動作を確認しましたので、それ以降のブラウザであれば動くのではないかと思います。ただし、私の自宅のiMac(Mid2007、10.5.8)では、Chrome、Safari(4.0.4)ともに動作せず、Firefox(3.5.6)では動作しました。UbuntuでもChromeはダメでしたが、Firefoxでの動作は確認できました。
また、ブックマークに入れておくだけで使える「ブックマークレット」って言うんですかね…そういう使い方もできるそうで、いわば入力フォームのあるところならば日本語入力環境なしでもPCを使うことができるということですね。うーん、これは便利。
ついでなので、色々な日本語入力環境を試す
さて、そんなAjaxIMEの変換精度はいかほどのものなのか…自称「日本語入力環境研究家」の私が検証してみます(笑)。ついでなので、手元にある日本語入力環境の実力も試してみます。ただし、手元にあっても試さないものがひとつだけあります。アレに付属しているアレですが…名前も出しません(笑)。
まずは、川端康成のノーベル文学賞作品「雪国」の冒頭の一節「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった。」を入力、変換します。…おっ一発で変換されました。なかなかのポテンシャルを持っているようですが、文節区切りの変更はできないため、長い文章を入力して一気に変換するよりも、短く区切って変換していく方が効率は高いかもしれませんね。しかし、よく出来ているなぁと驚かされますね。
次は、ある一文を変換した時の結果を検証したいと思います。試す原文は「つぎにそのへんかんせいどのたかさにおどろき、」です。あっ、特に意味はありません。
手始めに、Windows98SEで使っているATOK15です。
「次にその辺完成度の高さに驚き、」
文節区切りが間違ってます。ただし正しく文節を指定すれば学習するので以降は大丈夫でしたが、天下のATOKも古いものだとこの程度なのだなぁと思いました。
次はAjaxIMEです。
「次にその返還制度の高さに驚き、」
第一候補は正しくなかったものの、AjaxIMEでは最初から正しい文節に区切られていますね。正しい語句は6番目に表示されていました。一度それを選ぶと2度目以降は正しい変換結果を第一候補として表示してくれました。ただし、学習機能があるわけではなく、ブラウザが開いている間だけ有効なようです。ブラウザを再起動してみると、学習機能は有していないことが分かりました。AjaxIMEがUSBメモリで動作する仕様とかになれば、学習機能が付けられて激しく便利かも。また、有志によってサーバー上の辞書が学習できる仕様にするのも良いかもしれないと思いました。
次にiMac(Mid2007)のMac OS Xで試してみます。ことえりとGoogle日本語入力は、いずれもただしく変換することができました。特にことえりは、よく頑張ったね…と褒めてあげたいくらいです(笑)。
それと…Ubuntu 9.10のAnthyでも試します。
「次にその辺完成度の高さに驚き、」
こちらはATOK15と同じく、文節が間違って変換されました。Anthyは好きですが、もしLinux版のGoogle日本語入力が出たらならば速攻乗り換えると思います(笑)。Googleは自前でOSをリリースする計画のようですし、Linuxをベースにするという話もありますから、間違いなくLinux版のGoogle日本語入力を出してくれると期待していますしね。
いずれにせよ、大きな可能性があるAjaxIMEはとても興味深いものであることが分かりました。勝手ながら、これからも注目していきたいですね。
AjaxIMEのサイトはこちらです。
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